3K移民を禁止せよ
お陰さまでヴォータン家の娘も、無事就職活動を終え、来年春から働くことになりました。
今年の就職戦線は、昨年同様売り手市場と言われていた様ですが、昨年の夏以来の金融危機の状況と世界的な景気の後退を市場で見ている立場からすれば、
「本当か?」
と言うのが、ヴォータンの本音でした。
我が家の娘の場合は、理系と言うこともあり、ちょっと特殊だった様で、実は数ヶ月前にもう決まっていたのですが、色々と聞いてみると今年も相当厳しかった様です。
どうも就職関連の記事を書いている人達は、日頃経済事象を見ている人達ではありませんから、どうしてもこの辺りの生の経済感覚が無いのだと思われます。
さて、また就職氷河期が来ようとしている(来年は、間違いなく氷河期です)時に、昨日経団連が
「移民受け入れを」
と言う提言書を公表しました。
内容は以下のとおりです
++++++++++ Nikkei Netより +++++++
日本経団連は14日、人口減少社会に向けた提言書を公表した。高度な技能をもつ人材や留学生を中心とする移民を海外から受け入れ、日本経済の競争力を保つべきだとの見解を示した。これまでも外国人の働き手が必要と主張してきたが、移民の受け入れまで踏み込んだのは初めてとなる。
「人口減少に対応した経済社会のあり方」と題する提言をまとめた。今後50年の間に、日本では働き手となる15―64歳の人口は4600万人弱に減る。今よりも半減することを踏まえ、人材確保が欠かせないと強調した。その柱として「日本型移民政策」の検討を掲げ、関連法整備や担当大臣設置を求めた。高度人材や留学生に加え、看護師といった一定の資格をもつ「中度人材」の活用にもふれた。
経団連の試算によると現状の医療・介護分野のサービスを維持するには2055年時点で約180万人が足りないという。単純労働者については「先進国の過去の移民政策の失敗もあり、さらに議論を深めていくべきだ」と慎重な姿勢を崩していないが、相当規模の受け入れを想定した議論が欠かせないとした。
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実は、ヴォータンは以前移民問題でブログを書いたことがあります。
今、読み直してみると、多分に直感的な「感想」でしかないのですが、そう的は外していないと思っています。
「移民、不法就労、人道的な立場とは?」(2007年5月6日)
http://wotan.cocolog-nifty.com/blog/2007/05/post_a580.html
おまけですが、経団連の言う「留学生の受け入れ」に関しても、書いていますので、ご参考までに(悲惨な話ですが)。
「留学生を買い負ける日本」(2008年2月16日)
http://
まあ、ヴォータンが「単純労働者を入れると、、、」と書いているくらいですから、経団連も内心忸怩たるものがあるのでしょう、
「先進国の過去の移民政策の失敗もあり、さらに議論を深めていくべきだ」
と書いていますが、本音は日経の記者が書いている通り
「相当規模の受け入れを想定した議論が欠かせないとした」
と言うところです。
本当に問題の深刻さを認識して、真摯に対峙するならば、
「絶対に受け入れない」
と明言出来るはずです。
「失敗もあり、さらに議論を深めていくべきだ」
と言うのは、いわゆる官僚の作文で、前半の
「失敗もあり」
に引っかかってはいけません、後半の
「議論を深めていくべきだ」
を入れたことに重要性があります。つまり、このフレーズが入ることで
「議論をする=やる」
と言うことになる訳です。
以前長々と書いてしまったので、移民問題に関する基本的な認識は、そちらをお読み頂きたいのですが、ヴォータンの主張のポイントは、
「移民を受け入れるならば、普通の国民としてきちんと敬意を持って処遇しなさい」
と言うことです。
間違っても、
「日本人が嫌がってやらない仕事は、安くて雇える外国人(貧しい)にやらせれば良い」
と言うベースで考えてはいけません。
不法移民を3K職場で使っていて摘発されたある経営者が、
「こんな仕事は、日本人は誰も応募しない。外国人がいないと成り立たない」
と開き直っていましたが、とんでもない話です。
その安い外国人を雇う事で、その仕事の給与水準が安くなり、ますます日本人がその仕事につかなくなっているだけです。
その経営者に、
「月給20万円を払ってくれれば働くよ」
と言ったとすると、こう答えると思います
「うちじゃ月給15万円で働く外国人がいるから、あんたはイラナイ」
しかも、そういう3K職場には外国人ばかりだと言うことになると、日本人の中で「差別意識」が出来ます。
「あんな仕事をしないで済む。おれは日本人で良かった」
と言ったところでしょう。
それが、いわゆる「いじめ」につながる事は、簡単に想像できます(それでなくても、異質なものを嫌う社会ですから)。
これ自身も嫌なことですが、さらに問題なのは、彼等外国人だって3K仕事はしたくないと言うことです。
日本人と同じ人間だと思えば、この程度のことはすぐに思いつくはずです。
ただ、彼らが3K仕事が嫌だと言っても、そう簡単に「良い仕事」が見つかるわけではありません。
海外の例を見れば分るとおり、その行き着く先は、麻薬、売春、犯罪です。
それが、さらに外国人に対する偏見、差別意識を助長すると言う悪循環が起きてしまいます。
経団連の提言でも、少子化と言うことで何か暗い時代がくるかの様に書いていますが、つい最近まで人が多すぎて住む場所も狭く、ラッシュはひどく、、、、と言っていたのは、一体なんだったのでしょう?
「50年の、、、」云々と書いていますが、50年後の人口動態を本当に予測できるのでしょうか?
逆に、25年程度ならほぼ正確でしょうが、50年となると道路公団の需要予測と同じで、マユツバものです。
間違っても、3Kの仕事をさせる為に外国人移民を入れるなどと言うことをやってはいけません。
これは、外国人を「人」と見ない非常に失礼な姿勢ですし、諸外国同様国内に悲惨な状況を作り出してしまいます。
人口減少社会が暗いものであるかの様な誘導に乗ってはいけません。
今の、ものすごい生産性の高さ(20年前と比べても)を考えると、人口減少は暗い世界ではありません。
