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2009年5月26日 (火)

「ものつくり敗戦-『匠の呪縛』が日本を衰退させる」を読む

また、書評です。

ものつくり敗戦―「匠の呪縛」が日本を衰退させる (日経プレミアシリーズ) Book ものつくり敗戦―「匠の呪縛」が日本を衰退させる (日経プレミアシリーズ)

著者:木村 英紀
販売元:日本経済新聞出版社
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金融危機以降、虚飾の金融工学・金融技術云々と言う批判すると共に、

「ものつくりに回帰せよ」

と言う論調が聞こえてきますが、そんな安易な風潮に対するアンチテーゼとなる本です。

 

金融工学に関して言うならば、ヴォータンは決して金融工学が間違っていたのではないと思っています。

むしろ、金融工学に「格付け」などと言う、かなりアナログな思想を入れてしまい、「工学」的な思考を徹底させなかったことに問題があると思っています。

まあ、日本の金融機関は、全然追いつけてなくてラッキーでしたが、、、、

 

この議論はさておき、著者は決して「ものつくり」を否定するのではなく、「何をつくるのか」と言うことが変化していることに気付かないことに警鐘をならしています。

 

道具が機械になり、機械がシステムとなり、普遍化を目指すものが勝つ、、と言う著者の論理立てには非常に説得力があります。

 

例として挙げている、旧日本軍がシステム化と言う発想を持たなかった為、それでなくても資源の乏しい国の兵隊が、互換性の無い兵器で闘っていたと言う悲しい話は、説得力があります。

 

ただ、正直言って、文章はド下手です。

しかも、科学史・技術史の説明が冗長で、著者の主張にたどり着く前に、読むこと自体挫折してしまう人が出るのではないかと危惧してしまいます。

 

非常に参考になる発想だと思いますので、そこを何とか持ち堪えて、読んでみて頂きたいと思います。

2009年5月25日 (月)

「外資系企業で成功する人、失敗する人」を読む

もうお気づきの方もいらっしゃると思いますが、最近このブログの更新が滞っています。

一つには、ヴォータンも現場に復帰してそろそろ2年。

一度引退した身が、スーパーマンならぬお助けマンとして組織に入り、取り敢えず立て直しに成功したのですが、そうなると

「もうちょっと、こっちも、、、」

と言う話が来てしまい、ズルズルと職掌範囲が広がって、まとまった時間が取りにくくなってしまいました。

 

まあ、それでも単に仕事ですから、エイヤッと片付けてしまえば良いのですが、もう一つ筆を重くしているのは、仲間の問題です。

 

この業界に四半世紀以上いる訳ですから、近い遠いの差はあっても「知り合い」は大勢います。

その「知り合い」が、昨今の金融危機で痛んでしまい、苦労しています。

それを助けてやれない無力感が、非常に強くあります。

 

「家を売らないといけなくなった」

と相談された時に、あんまりお気楽なことは書けません。

 

と言うことで、どうしても書評程度になってしまいます。

みんながそれなりに次のステップに進んだことを確認できたら、もう少し気分も晴れるのですが、まだ時間が掛かりそうです。

 

さて、その書評ですが、タイトルを見てちょっと覗いてみました。

外資系企業で成功する人、失敗する人 (PHP新書) Book 外資系企業で成功する人、失敗する人 (PHP新書)

著者:津田 倫男
販売元:PHP研究所
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うーーーーん、正直言って

「これは何だ!?」

としか言いようがありません。

 

経歴を拝見すると、一応外資系の金融機関に7年ほどいらっしゃった様ですが、一体何をご覧になっていたのやら。

 

まあ、わずか7年で4社も移っていらっしゃいますから、あまり成功なさった訳ではなさそうですね。

ご本人は

「優秀な人は、どんどん移るのが外資系の常識」

と言ったことを書いて、ご自分の経歴に箔をつけようとされていますが、どこの会社でも優秀な人には残ってもらいたいですから、厚遇します。

つまり、本当に優秀な人は長く勤めるものです。

こんなことは、ちょと考えれば分りそうなものですが、、、、

 

ちなみに、外資系でも、勤続10年とか25年などと言う人は、ちゃんと社内報などに名前を載せて、それこそ世界中に紹介しています。

 

外資にいる知り合いにも取材したと言うことも書いてありますが、成功なさっていない訳ですから、その人脈も大体知れたものにしかなりません。

 

ともかく、紋切り型の「ガイシ論」満載です。

しかも、読み終わると頭の中が大混乱になります。

 

と言うのも、それぞれの章で言っていることが、矛盾しているからです。

 

例えば、

「やり手で無いと生きていけない」

と言う趣旨の章があると思えば、一転して

「目立たず、遅れず、、、」

と、のらりくらりと生き抜けと書いてあったり、、、

 

つまり、

「3人寄れば文殊の知恵」と「船頭多くして船山に登る」

「氏より育ち」と「蛙の子は蛙」

「人を見たら泥棒と思え」と「渡る世間に鬼は無し」

と言う様に、それぞれは正しく思えても、矛盾したことを平気で書いてある本ですし、内容もかなり怪しい「与太話」です。

 

この方は、コンサルタントをやっていらっしゃる様ですが、

「その場その場の小さな最適解をうまく見せる」

と言う、コンサルとしてのクセがこんなところに出てしまったと言う典型ですね。

 

そもそも「外資系がいかに特殊か」と言うことを書こうとしていることに無理があります。

「外資系一般」とひとくくりにするのは難しいのですが、どう考えても、グローバルには外資系一般の方が常識的な組織だと考えるべきでは無いでしょうか。

 

むしろ、

「日本企業で成功する人、失敗する人」

と言う本を書くべきかと思われます。

 

2009年5月 6日 (水)

「中国覆面官僚座談会;お人好し日本人フォーエバー!」を読む

ヴォータンは、毎年ゴールデン・ウィークになると憂鬱です(-_-;)

ともかく混んだところが大嫌いなので、どうしようもありません。

いつもの通り、樹海に逃げ込んでしまえば良いのですがε=ε=ε=ε=(; ̄)

その行きと帰りの高速道路の渋滞を考えると、、、(Д;≡;Д)

 

と言うことで、毎年ゴールデン・ウィークは家で過ごすのですが、まああんまりゴロゴロしていても仕方が無いので、散歩で時間をつぶすことにしました。

 

と書くと、休みの日に優雅に夫婦で散歩と思うでしょq(^^)p

残念ながら、家内は絶対ヴォータンの散歩には付き合ってくれません┌|;|┐ガーン!!

 

理由は簡単 ;)

最低でも早足で10キロは歩いてしまうんでε=ε=ε=(┌ _)┘タッタッタ

←まあ、皆さんもあまり付き合いたくないでしょ

 

ジョギングをする人は、「ランナーズ・ハイ」になって、ある程度走ると、どんどん気持ちよくなって走り続けるそうですが、この早歩きにも似たところがあって、ついどんどん歩いてしまいます。

 

さて、今回は休みの日に一番人がいないところを狙って、東大構内、大手町、丸の内、愛宕、、、、と、ほぼ文京区から真南に歩くコースにしました。

間違っても、東京ドームには近づかず、秋葉原にも近づかず、開店前の神田須田町近辺を抜けて、、、閑散とした大手町到着(*^-)vィェィ

 

さて、ここから多少人がいても、絶対に騒ぐ馬鹿者が居ない皇居前(_)

ところが、、、、、二重橋前に来ると、どうも周りの人達の様子が違います(_o)?  (o_)?

 

写真を撮っているのですが、

「はい、チーズ」

では無く

「イー・リャン・サン!」

そう、ヴォータンの周りにいた東洋人は、中国本土からの観光客がほとんどでした(まあ、朝が早かったんで、ちょっと特別だったかもしれませんが)。

 

ちなみに、これが香港からの観光客だったら、

「Smile」

か、

「イー・ヤル・サン!」(広東語ですから)

ですね。

 

その中国で思い出したのですが、先日非常に面白い本を読みました。

中国官僚覆面座談会 (Clickシリーズ) Book 中国官僚覆面座談会 (Clickシリーズ)

著者:富坂 聡
販売元:小学館
Amazon.co.jpで詳細を確認する

内容は、オリンピックの裏話から、毒入りギョーザ事件、公務員の地位をカネで買うのが当たり前の世界まで、非常に多岐に渡っています。

彼我の常識の違いに驚かされますが、題から推測される過激な内容と言うよりは、この比較的レベルの高い中国人が

「自分たちは特殊だ。世界の常識から外れている」

と、ある程度自覚しているところです。

しかも、北京の中国人がオリンピックは迷惑だと考えていたり、退役軍人が実は中国社会の負け組で、政権に不満を持つ危険な一大勢力だったり、、、、

 

ひとつひとつの内容は、是非お読み頂きたいと思いますが、そう言えば日本人も

「日本は特殊だ」

と思い込む癖があることを思い出しました。

 

ちなみに、先日、街頭でインタビューされた外国人が

「好きな唄は?」

と聞かれて

「酒と泪と男と女。この感情は、ポーランド人とぴったり同じなんですよ」

と答えていましたが、読後感もあって、日本人の常識は中国人ほど、世界からはズレていないと思いましたよ。

 

さて、今日は朝から「ザ・ホワイトハウス」のDVD三昧ですo(*^^*)oエヘヘ!

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