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2009年5月25日 (月)

「外資系企業で成功する人、失敗する人」を読む

もうお気づきの方もいらっしゃると思いますが、最近このブログの更新が滞っています。

一つには、ヴォータンも現場に復帰してそろそろ2年。

一度引退した身が、スーパーマンならぬお助けマンとして組織に入り、取り敢えず立て直しに成功したのですが、そうなると

「もうちょっと、こっちも、、、」

と言う話が来てしまい、ズルズルと職掌範囲が広がって、まとまった時間が取りにくくなってしまいました。

 

まあ、それでも単に仕事ですから、エイヤッと片付けてしまえば良いのですが、もう一つ筆を重くしているのは、仲間の問題です。

 

この業界に四半世紀以上いる訳ですから、近い遠いの差はあっても「知り合い」は大勢います。

その「知り合い」が、昨今の金融危機で痛んでしまい、苦労しています。

それを助けてやれない無力感が、非常に強くあります。

 

「家を売らないといけなくなった」

と相談された時に、あんまりお気楽なことは書けません。

 

と言うことで、どうしても書評程度になってしまいます。

みんながそれなりに次のステップに進んだことを確認できたら、もう少し気分も晴れるのですが、まだ時間が掛かりそうです。

 

さて、その書評ですが、タイトルを見てちょっと覗いてみました。

外資系企業で成功する人、失敗する人 (PHP新書) Book 外資系企業で成功する人、失敗する人 (PHP新書)

著者:津田 倫男
販売元:PHP研究所
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うーーーーん、正直言って

「これは何だ!?」

としか言いようがありません。

 

経歴を拝見すると、一応外資系の金融機関に7年ほどいらっしゃった様ですが、一体何をご覧になっていたのやら。

 

まあ、わずか7年で4社も移っていらっしゃいますから、あまり成功なさった訳ではなさそうですね。

ご本人は

「優秀な人は、どんどん移るのが外資系の常識」

と言ったことを書いて、ご自分の経歴に箔をつけようとされていますが、どこの会社でも優秀な人には残ってもらいたいですから、厚遇します。

つまり、本当に優秀な人は長く勤めるものです。

こんなことは、ちょと考えれば分りそうなものですが、、、、

 

ちなみに、外資系でも、勤続10年とか25年などと言う人は、ちゃんと社内報などに名前を載せて、それこそ世界中に紹介しています。

 

外資にいる知り合いにも取材したと言うことも書いてありますが、成功なさっていない訳ですから、その人脈も大体知れたものにしかなりません。

 

ともかく、紋切り型の「ガイシ論」満載です。

しかも、読み終わると頭の中が大混乱になります。

 

と言うのも、それぞれの章で言っていることが、矛盾しているからです。

 

例えば、

「やり手で無いと生きていけない」

と言う趣旨の章があると思えば、一転して

「目立たず、遅れず、、、」

と、のらりくらりと生き抜けと書いてあったり、、、

 

つまり、

「3人寄れば文殊の知恵」と「船頭多くして船山に登る」

「氏より育ち」と「蛙の子は蛙」

「人を見たら泥棒と思え」と「渡る世間に鬼は無し」

と言う様に、それぞれは正しく思えても、矛盾したことを平気で書いてある本ですし、内容もかなり怪しい「与太話」です。

 

この方は、コンサルタントをやっていらっしゃる様ですが、

「その場その場の小さな最適解をうまく見せる」

と言う、コンサルとしてのクセがこんなところに出てしまったと言う典型ですね。

 

そもそも「外資系がいかに特殊か」と言うことを書こうとしていることに無理があります。

「外資系一般」とひとくくりにするのは難しいのですが、どう考えても、グローバルには外資系一般の方が常識的な組織だと考えるべきでは無いでしょうか。

 

むしろ、

「日本企業で成功する人、失敗する人」

と言う本を書くべきかと思われます。

 

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