« レーシック手術を受けました | トップページ | とんでもない交通事故を起こしてしまいました »

2011年9月10日 (土)

復興増税は正しいのか?

ヴォータンは、阪神淡路大震災の1ヵ月後に現地を訪れ、被災状況を自分の目で見て、衝撃を受けました。

ただ、今回の東日本大震災は、映像でしか見ることが出来ていませんが、津波の為に、被災状況が格段にひどいことになっていることが分かります。

その悲惨さに心を痛め、ボランティアとして現地へ赴いた方や、募金と言う形で支援する道を選んだ方は、大勢いらっしゃると思います。

ヴォータンも、マッチング・ギフト制度(社員が募金をすると、同額を会社が足して、義援金を2倍にする制度:社内ではマッチング・ドネーション制度と呼んでいますが)を利用して、支援活動に参加させて頂きました。

ちなみに、ヴォータンの会社では、上限3百万ドルでマッチング・ドネーションを呼び掛けたところ、たった1日で上限に達したので、さらに3百万ドルを上乗せしています。

実際に送られた義援金はその2倍ですから12百万ドル(10億円弱)ですね。

欧米人は、こう言う寄付に慣れているとは言うものの、時差の関係で日本時間の夜中にスタートしたら、アジアに来る前に上限に達していたのには驚きました(つまり、ヴォータンは1回目には参加出来ませんでした)。

 

さて、内外を問わず「支援したい」と言う方が多いことは素晴らしいのですが、この善意を利用(悪用?)しようと言う動きには、問題があると思います。

「復興の為に資金が要るので増税します」

と言われると、募金をしてきたみなさんは、その延長線上で

「そうだ。復興の為に必要な資金を払うことにはやぶさかではない」

と、お考えになると思います。

 

ただ、これは善意と言う「空気」を利用した悪政でしかありません。

 

自発的な意思に基づく募金と、強制力を持つ徴税とは、まったく性格の違うものです。

 

政府の究極の役割は、外交、防衛、通貨の3つです。

つまり、

「お前を守ってやるから、その分税金を払え」

と言うことです。

やくざのみかじめ料と同じですから、政府とやくざはそっくりだと言うことになります。

 

脱線してしまいましたm(__)m

 

復興に資金が必要なことは自明です。

しかし、震災によってマイナス成長となっている状態で、増税をすると言うのは、明らかに間違いです。

しかも、日銀のデフレ政策が大成功してしまっている為に、デフレ+円高状況に陥っていますから、家計部門からキャッシュを強奪すると、内需はさらに縮んでしまいます。

 

今適切な政策は、復興資金は国債でまかない、且つそれを日銀引き受けとすることです。

 

「日銀引き受けは禁じ手」

と、白川総裁は再三述べていますし、それに賛同しているエコノミストも多いですが、実はすでに毎年日銀引き受けは行われています。

今年も12兆円ぐらいは、あったはずです(ちょっと、記憶が怪しいですが)。

 

つまり、市中への適切なマネーの供給と言う観点からして、日銀引き受けは、「禁じ手」でも何でもありません。

 

「日銀引き受けは、ハイパー・インフレを引き起こす」

「高橋是清が、国債の日銀引き受けを行った為に、、、」

と言うのが、反対論者の言い分ですが、これは歴史的事実を歪曲して伝えています。

高橋財政下では、ハイパー・インフレなど起きていません。

 

むしろ、今問題なのは、20年にもなろうかと言うデフレです。

デフレ状況下では、健全な経済活動の再生産が行われず、縮小均衡若しくは縮小スパイラルに陥ってしまいます。

しかも、為替市場で、長期的には購買力平価説が正しいと言うことは、常識と言って良いでしょう。

と言うことは、日本がデフレで海外がインフレまたはデフレではない状態ならば、必ず円高になってしまうと言うことです。

 

復興財源を国債の日銀引き受けによってまかなえば、市中に放出される資金が増加します。

そうなれば、中期的には必ずインフレとなります。

そうなれば、今、大騒ぎしている円高問題も、長期的には解決されることになります。

 

こう言う、真っ当な通貨政策をとっていれば、「円高対策」などと言う、火事が起きるたびに水を掛ける様な政策は必要ありません。

むしろ、「円高対策」として予算が使えるので、喜んでいる政治家や官僚がいるのではないかと、疑っています。

 

何故、そう言う議論を行わないのか、ヴォータンは不思議でなりません。

 

「インフレになったら大変だ!」

と言っている論者は、金融政策とは紐を引っ張る様なものだと言うことが、理解出来ていないだけです。

紐で引っ張ることは出来ますが、紐で押すことは出来ません。

デフレになってしまった為に、いくら紐を押しても何の効果も無くなってしまったと言う、貴重な(悲惨な)経験から何も学ばないのでしょうか?

 

今、増税をすることは、経済政策論的に誤っています。

それ以上に、個人の懐からカネを国が巻き上げることは、善意の募金の原資をむしりとることです。

善意の募金は、国と言うやくざの手を経ることなく、直接被災者のみなさんに渡されるべきものです。

「被災地の為ならば、、、」と言う「空気」を利用する政治家・官僚は、「空気」に乗って第二次世界大戦に突っ込んでいった、当時の政治家や軍人と、なんら変わりがありません。

 

 

 

 

« レーシック手術を受けました | トップページ | とんでもない交通事故を起こしてしまいました »