2011年10月 8日 (土)

とんでもない交通事故を起こしてしまいました

ヴォータンのBMWは、1997年製ですので、すでに14年間走っていました。

そろそろ耐用年数が来ているのですが、2年おきの車検だけではなく、毎年定期点検に出して、きちんとした状態にして乗り続けていました。

ただ、さすがにそろそろ設計思想が古くなっているとは思っていましたが、、、

最近の車には、あらかじめ障害物を感知して、危険だと判断したら警告を発し、それでも運転手が適切な回避行動をとらなかった場合には、強制的にブレーキを掛けて停止すると言う機能がついています。

しかし、ヴォータンは、安全運転には絶対の自信がありました。

しかも、車に乗るのは樹海の家に行く時ぐらいです。

走るのは、ほとんど高速道路上か山道ですので、障害物が云々と言うことは、考える必要はあまりありません。

もちろん車を運転する以上、この安全機能が必要なものだとは、ある程度認識していました。

ただ、たった1Kmの市街地走行中に、突然止まれない距離に人が飛び出してくる可能性は、限りなくゼロだと誰もが認めてくれていたので、機能を加えたり、買い替えたりはしていませんでした(カネもかかりますし)。

 

ところが、先日、高速道路に乗る前の、そのわずか1Kmほどの市街地を走行中に、路地から突然飛び出してきた自転車があり衝突。

運転していた人が亡くなってしまいました。

しかも、自転車が大きく跳ねて飛んでいってしまったので、近くを歩いていた人が、大勢巻き添えになってしまいました。

おまけに、設計では、ガソリン・タンクには影響がないはずだったのですが、衝撃で引火してしまった為に、近くの建物が火災を起こしてしまい、、、、と、大変のことになってしまい、もう大変です。

気化したガソリンを吸い込んでしまい、病院に搬送された人もいました。吸い込んでも、すぐには具合が悪くはならないので、気づいていない人も大勢いると思います。

  

こちらは法定速度を守って走っていたので、ヴォータンが100%悪い訳ではありません。

しかし、ご存知の通り、免許を取り、車の運転していた以上は、業務上過失致死傷と言うことになるのは当然です。

 

そこで、遺族の方と、賠償について交渉することになりました。

 

何しろ初めてのことなので、どうしたら良いか分かりません。

そこで、警察に相談したところ、

「お前の責任で全部やれ」

と言われました。

 

もちろん、損害賠償は全額やるつもりだったのですが、何しろ「全部」自分でと言われたので、、、

 

とりあえず、弁護士に相談して、損害賠償の請求の為の書類を作成してもらいました。

もちろん、私の弁護士ですから、少しでも私に有利になる様に、がんばってくれています。

まず、亡くなった方が、どれだけの収入があったのか、これから、どれくれい稼げる見通しがあったのか、治療にどれくらい費用が掛かったのか、通院の交通費はいくらかかったのか、壊れたものの現在価値(減価償却が済んでいたら払いません)、火事による損害であることの証明、などなど請求に必要な項目を大量に挙げてもらいました。

もちろん、費用に関しては、ちゃんとした領収書が無いものは、請求出来ない事にしてもらいました。

相手が、気が動転していて、もらい忘れたとか、領収書の無い費用だとか、色々事情はあるでしょうが、そんなことを認めたら、どれほど請求が来るのか分かりません。

ずっと住んでいた自宅の「減価償却」など、分かっている人はいないでしょうね。

そう考えると、壊れてしまった家や、燃えてしまった建造物に関する正確な損害の請求は、まず素人には無理だと思います。

 

とにかく、項目に関して、出来るだけ細かく分けて、それぞれを正確に書かねばならない様にしてもらいました。

その為に、タウン・ページと同じぐらいに、分厚くなったのですが、私が読んだり書いたりするのではないので、気にしていません。

 

弁護士によると、被害者の遺族は、書類の分厚さにまずびっくり(そうでしょうね。普通の世間の人は、そんなぶ厚い書類にはご縁がないでしょうから)。

おまけに項目がやたらと細かいので、書き込む意欲が無くなったようだと言っていました。

 

意欲が無くなって、請求が来なければ、払わなくて良いことになっているので、ヴォータンとしては、ラッキーとしか言い様がありません。

これは狙い通りですbleah

弁護士にやたらと面倒くさい書類を作ってもらった、ヴォータンの「作戦勝ち」と言ったところかもしれません。

 

しかも、もし、頑張って請求書類を完成させて来ても、あまり心配する必要が無いことが分かっています┐(´-`)┌

 

と言うのも、賠償額の審査と言うか査定は、ヴォータンがやって良い事になっているからです(≧∇≦)

これは、目茶苦茶ラッキーでしたgood

こっちで、査定出来るんですから、いくらでもヴォータンに有利に計算出来ます。

 

と言うことで、自転車に乗っていた人と同乗者が亡くなって、そばを歩いていた人も大勢巻き添えにしてしまい、大惨事になってしまったのですが、ヴォータンは、それほど大きな損害をこうむらなくて済みそうです。

 

こっそり教えますが、今、結構忙しいんですよhappy02

自分の財産を引っぱがされてしまうのは、ご免こうむりたいので、事故の直後から、財産を他人名義にしたり、ヴォータンとは直接関係のない形にしたりする作業をやっているもんで、、、

お陰で、被害者への支払いに回せるはずだったtカネは、ずい分と減ってしまいました。

ま、足りなければ、保険会社か国に払ってもらいましょう。

 

もし、事故を起こした直後に、

「賠償額は巨額となると推定される。ヴォータンは実質的に破産」

と、たとえ仮にでも破産宣告され、管財人に乗り込まれて、資産を凍結されていたらアウト(。>0<。)でしたね。

 

日頃から、しかるべき方面に手(つまりカネ)を回しておいたので、逃げ切ることが出来ました。

 

と、まあ、もう安心なんですが、電話帳みたいな請求書類が、メディアで批判のやり玉に上がっているので、極悪人にならない様に、

「配慮が行き届かず、申し訳ありません。記入方法に関して、ヴォータンの家族や部下を総動員して、お手伝いさせて頂きます」

と、神妙な顔で反省しているポーズをとっておきました。

 

もちろん、請求書類の中身は変わりませんから、いくら頭を下げても痛くもかゆくもありません。

この批判も計算の上です。

 

「加害者であるヴォータンが、交通事故の損害賠償の、請求書類を作り、審査も出来る」Σ( ゜Д゜)ハッ!

 

と言う大事なこと(要するに、欠陥ですね)から、目をそらしてもらうには、こう言うお土産(飛びつきやすいエサ)をばら撒いておくことが大事です。

 

マスコミの皆さんは、見事に引っ掛かってくれましたヽ(´▽`)/

 

蛇足ですが、請求書類の書き方を手伝う(指導する)のは、ヴォータンの家族と可愛い部下達です(*´v゚*)ゞ

戸別訪問ですから、代筆でも何でもやりますよ(禁止されても、どうせ指導するとおりにしか書けないでしょうから、問題ありません)。

もちろんヴォータンに不利になる様に、書き方を教える訳はありません(*´ェ`*)

ここまで、やれば完璧でしょう(大笑)

 

最後までお読み頂き、有難う御座いました。

安全運転?のヴォータンは、スピード違反では、時々運悪くつかまっていますが、お陰様で30年間無事故です。

ヴォータンを「東京電力」と読み替えれば、何が言いたいかお分かり頂けるかと、、、、

 

どこの世界に、

「交通事故を起こした加害者が、賠償金額の審査や査定を行ない、請求事務まで取り仕切る」

などと言う話があるでしょうか?

 

そう考えれば、今の東電の賠償請求スキームの異常さは、ご理解頂けると思います。

 

どこかに、こう言う問題提起をやっているメディアか政治家は、いるのでしょうか?

ヴォータンは、日本の新聞は日経しか読まないので、世の中の動きを知らないだけなんだと信じていますが、、、、

 

 

 

 

 

2011年9月10日 (土)

復興増税は正しいのか?

ヴォータンは、阪神淡路大震災の1ヵ月後に現地を訪れ、被災状況を自分の目で見て、衝撃を受けました。

ただ、今回の東日本大震災は、映像でしか見ることが出来ていませんが、津波の為に、被災状況が格段にひどいことになっていることが分かります。

その悲惨さに心を痛め、ボランティアとして現地へ赴いた方や、募金と言う形で支援する道を選んだ方は、大勢いらっしゃると思います。

ヴォータンも、マッチング・ギフト制度(社員が募金をすると、同額を会社が足して、義援金を2倍にする制度:社内ではマッチング・ドネーション制度と呼んでいますが)を利用して、支援活動に参加させて頂きました。

ちなみに、ヴォータンの会社では、上限3百万ドルでマッチング・ドネーションを呼び掛けたところ、たった1日で上限に達したので、さらに3百万ドルを上乗せしています。

実際に送られた義援金はその2倍ですから12百万ドル(10億円弱)ですね。

欧米人は、こう言う寄付に慣れているとは言うものの、時差の関係で日本時間の夜中にスタートしたら、アジアに来る前に上限に達していたのには驚きました(つまり、ヴォータンは1回目には参加出来ませんでした)。

 

さて、内外を問わず「支援したい」と言う方が多いことは素晴らしいのですが、この善意を利用(悪用?)しようと言う動きには、問題があると思います。

「復興の為に資金が要るので増税します」

と言われると、募金をしてきたみなさんは、その延長線上で

「そうだ。復興の為に必要な資金を払うことにはやぶさかではない」

と、お考えになると思います。

 

ただ、これは善意と言う「空気」を利用した悪政でしかありません。

 

自発的な意思に基づく募金と、強制力を持つ徴税とは、まったく性格の違うものです。

 

政府の究極の役割は、外交、防衛、通貨の3つです。

つまり、

「お前を守ってやるから、その分税金を払え」

と言うことです。

やくざのみかじめ料と同じですから、政府とやくざはそっくりだと言うことになります。

 

脱線してしまいましたm(__)m

 

復興に資金が必要なことは自明です。

しかし、震災によってマイナス成長となっている状態で、増税をすると言うのは、明らかに間違いです。

しかも、日銀のデフレ政策が大成功してしまっている為に、デフレ+円高状況に陥っていますから、家計部門からキャッシュを強奪すると、内需はさらに縮んでしまいます。

 

今適切な政策は、復興資金は国債でまかない、且つそれを日銀引き受けとすることです。

 

「日銀引き受けは禁じ手」

と、白川総裁は再三述べていますし、それに賛同しているエコノミストも多いですが、実はすでに毎年日銀引き受けは行われています。

今年も12兆円ぐらいは、あったはずです(ちょっと、記憶が怪しいですが)。

 

つまり、市中への適切なマネーの供給と言う観点からして、日銀引き受けは、「禁じ手」でも何でもありません。

 

「日銀引き受けは、ハイパー・インフレを引き起こす」

「高橋是清が、国債の日銀引き受けを行った為に、、、」

と言うのが、反対論者の言い分ですが、これは歴史的事実を歪曲して伝えています。

高橋財政下では、ハイパー・インフレなど起きていません。

 

むしろ、今問題なのは、20年にもなろうかと言うデフレです。

デフレ状況下では、健全な経済活動の再生産が行われず、縮小均衡若しくは縮小スパイラルに陥ってしまいます。

しかも、為替市場で、長期的には購買力平価説が正しいと言うことは、常識と言って良いでしょう。

と言うことは、日本がデフレで海外がインフレまたはデフレではない状態ならば、必ず円高になってしまうと言うことです。

 

復興財源を国債の日銀引き受けによってまかなえば、市中に放出される資金が増加します。

そうなれば、中期的には必ずインフレとなります。

そうなれば、今、大騒ぎしている円高問題も、長期的には解決されることになります。

 

こう言う、真っ当な通貨政策をとっていれば、「円高対策」などと言う、火事が起きるたびに水を掛ける様な政策は必要ありません。

むしろ、「円高対策」として予算が使えるので、喜んでいる政治家や官僚がいるのではないかと、疑っています。

 

何故、そう言う議論を行わないのか、ヴォータンは不思議でなりません。

 

「インフレになったら大変だ!」

と言っている論者は、金融政策とは紐を引っ張る様なものだと言うことが、理解出来ていないだけです。

紐で引っ張ることは出来ますが、紐で押すことは出来ません。

デフレになってしまった為に、いくら紐を押しても何の効果も無くなってしまったと言う、貴重な(悲惨な)経験から何も学ばないのでしょうか?

 

今、増税をすることは、経済政策論的に誤っています。

それ以上に、個人の懐からカネを国が巻き上げることは、善意の募金の原資をむしりとることです。

善意の募金は、国と言うやくざの手を経ることなく、直接被災者のみなさんに渡されるべきものです。

「被災地の為ならば、、、」と言う「空気」を利用する政治家・官僚は、「空気」に乗って第二次世界大戦に突っ込んでいった、当時の政治家や軍人と、なんら変わりがありません。

 

 

 

 

2011年3月13日 (日)

東北地方太平洋沖地震(東日本大地震)の救済戦略

東北地方太平洋沖地震の惨状は、TVなどでご覧になったとおりです。

 

どうやったら被災者の皆さんを助ける事が出来るのか、皆さん真剣に考え、ボランティアとして現地の赴く事を考えている方もいらっしゃると思います。

 

もちろん、そのお気持ちは極めて重要ですが、もう少し現実的な観点からの、冷静な戦略的対処も必要だと思います。

 

そもそも、被災者の皆さんを、ライフ・ラインの途切れた上に、寒さで苦しむ様な環境に置いておく事に問題があります。

 

寒くなくても、ライ・フラインの途絶した場所は、山の上か戦場と同じです。

そこに、一般の人がいる事自体が間違いです。

 

まだ、消息の分からない方を心配し、ご自身の家の状況が心配なのは分かりますが、ともかく今は、この

「人間が生息しずらい状態の場所」

から退去すべきです。

 

厳しい環境にある方のもとへ、生活に必要な物資を運ぶ事は、必要ですが大変な労力が掛かります。輸送手段が破壊されている場合には、特に難しい事になります。

 

ただ、何の為に、それだけ苦労して物資を運ぶんでしょう?

そこにいる皆さんの命を救う為ですよね?

ならば、目的はあきらかに「人命救助」です。

 

そう目的がはっきり設定できれば、戦略は明らかです。

短期的には、

「現地にいる人を救う」

が正しい「戦術」ですが、次には

「被災地から、人を外の出す」

と、戦略と整合的になるべきです。

 

被災地は戦場と同じだと考えるべきです。

ならば、非戦闘員はすみやかに、その場を離脱させるべきです。

 

生活に必要な物資を、まんべんなく運ぶ事は極めて困難です。「現地のニーズが分かる」などと言ったら、それは旧ソ連の共産主義無能官僚と同じです。

 

目的は「人の命を救う」事と、明白ならば、ものを現地に運ぶのではなく、人を現地から安全な場所に出す事に注力すべきです。

 

わずか、車で数時間、船でも10時間も掛からないところに、まったく通常と同じ生活をしている世界があります。

 

そこまで「人」を運びだせば、後はこちらで何とでも出来ますし、現地に何を運ぼうかなどと悩んだり、苦労する必要はありません。

 

ともかく、「発想を切り替えて」と言うより、「目的(本質)を考えて」、被災者の現地からの離脱に、全力を尽くすべきだと思います。 

 

わずか数時間の場所に、住む場所も必要なものも、何でもあります。多摩ニュータウンなんて、その為には、絶好の場所でな無いでしょうか?

 

実は、私は、阪神淡路大震災の時に、1ヵ月後に現地に入りました。

 

仮設住宅の生活は、非人間的です。まともな生活の場ではありません。古くとも、多摩ニュータウンの方が、何十倍もマシです。

 

老人、子供、女性と言った、非戦闘員は、ともかく被災地から外に出し、仮設住宅は、せいぜい「残りたい」と言う意思があり、且つ戦闘員として役に立つ人だけの為の、まさに「仮の住宅(寝に帰るだけ)」にするべきです。

 

ヘリで飛んで空から見物し、しかも忙しい現地の邪魔をした総理が、今度こそ、この程度の発想の転換に付合って頂ける事を、切に望みます。

ヴォータンが気づく程度の事が、一国の宰相が出来ないとは思えません。

2011年3月12日 (土)

菅首相の記者会見に絶望

「いまさら何を?!」と言われそうですが、、、、

今回の地震で、高層ビルの40階と地上を行き来し、スタッフの安全を確保し、業務を無事に遂行し、歩いて家に帰る手配を整え、、、、、

まあ、私のやったことは、みなさんと同じなんで、どうでも良いですが、、、、

地震から「一日半が経ちました」(菅首相)と言う時点で、すでに「遅い!」のです。

 

大変な災害である事は、首相官邸自身が揺れた事で、体感出来ているはずです。

 

その後、大揺れに揺れた東京ではなく、東北地方が震源地であると分かれば、あちらがどれほど大変な事になっている事か、誰でも想像出来るはずです。

 

その時点で、すぐに会見して、

 

「国を挙げて、この災害に取り組む。信頼して欲しい」

 

と、何故言えないのでしょうか? 

 

1日半も経って、どっかの小役人の業務報告以下をしゃべって

「国民へのメッセージ」

とは、情けないを通り越して絶望しました。

 

これほどまでに、リーダーとしての自覚の無い人間が、総理大臣となる日本のシステムは、あきらかに制度疲労を起こしているとしか言い様がありません。

 

「あれって、さっきアナウンサーがしゃべってた原稿を、そのまま読んだだけだよね」

 

娘の言うとおりです。

 

この国は、「真のエリート教育」を、つまらない嫉妬心の為に、殺してしまった報いを、今受けている事になります。

ノーブリス・オブリージェって何ですか?

2011年1月 2日 (日)

英語公用語化って会話?文書?

明けましておめでとう御座います。

ずっと、お休みを頂いておりますが、ちょっと気になることが出来たので、メモさせて頂きます。

楽天やユニクロが、社会公用語を英語とするとしたことは、もう皆さんご存知だと思います。

 

ヴォータンは、海外展開を考えている企業が、社内公用語を英語とすることに賛成しています。

むしろ、海外展開をしている企業は、公用語を英語とすべきだと考えています。

そうしないと、現地の優秀な社員を採用出来ず、いつまで経っても二流三流の進出企業の位置から脱皮することは不可能です(製造業は、やや違いますが)。

 

ただ、ちょっと気になるのは、「社内公用語」と言った時に、「英会話」が真正面に出て来ていることです。

 

ヴォータンが賛成しているのは、まず「社内文書」の公用語を、英語とすることです。

 

四半世紀以上米系の金融機関に勤めていますが、非英語国民同士が、敢えて英語で会話をする場面を見たことがありません。

日本人同士なら日本語、香港なら広東語、イタリア人やスペイン人同士も、やはり母国語で話をしています。

もちろん、一人でも言語が違う人が混じったならば、英語に切り替えると言うのが、マナーですので、業務中の会話は英語が基本ですが、例えば香港支店の中では、相当程度広東語が飛び交っています。

 

楽天もユニクロも、「会話」を英語にさせようとしていますが、日本の本社内で、日本人同士が無理に英語でしゃべっても、大して上達はしません。

 

それよりも大事なのは、社内文書を「英語化」することです。

 

「音」が問題になる会話とは異なり、多少、時間がかかっても、文書ならば、相当の日本人が理解出来るはずです。

しかも、社内文書が英語化されていれば、外国人社員も、少なくとも公式文書に自由にアクセス出来ます。

今の様に、公式文書が「日本語」のままでは、優秀な外国人社員が大量に働いてくれると言う環境には、絶対になりません。

重要書類は「日本語」ですから、読めない外国人社員にしてみると、「差別されている」と感じるのが当然でしょう。そんな会社に優秀な外国人に来てくれと言っても、とてもとても無理な話です。

 

まずは、「社内文書の英語化」から始めて、定着したら、会話も「母国語が日本語ではない社員が一人でも混じったら英語」と言う風に、段階を踏む事が必要だと思われます。

 

そもそも、海外売上高が1%にも満たない段階ですから、本社の会話まで英語にするのは、いかがなものでしょうか?

2010年6月29日 (火)

「増税で経済成長」はブードゥー経済学

菅新首相は、よく言えば柔軟、悪く言えば風見鶏的なところがあると思われます。

 

かつては、異常なまでに官僚を敵視し、徹底的に遠ざけたり、怒鳴りつけたりしていました(イラ菅と言うあだ名は有名ですね)。

しかし、政治主導を政治「家」主導と勘違いしてしまい、ド素人政権となって右往左往したことはご存知の通りです。

 

そこでやっと、ブレーンがいない政治家が「裸の王様」であることに気付いたのは良いのですが、今度はいくらなんでもヨイショのし過ぎで、あれでは官僚諸氏は苦笑いするしかないでしょう。

 

さて、その菅氏は誰に吹き込まれたのか

「増税しても正しく使えば経済成長が可能」

と主張し、これをカンジアンなどと呼んで悦に入っている様です。

 

一見、なるほどと思える説ですが、これはトンデモナイ経済学つまりブードゥー経済学です。

今の、収入が300万円しかない家が、400万円の借金をして700万円の消費(投資ではありません)をしている状態が、すぐに破産に結びつくであろうことは、誰にでも分かります。

 

しかし、バラマキを公約(マニフェスト)としてきた民主党は、いまさら

「無い袖は振れません」

と言う訳にも行きません。

 

そこで、出てきたのが

「増税で経済成長」

と言うブードゥー経済学です。

 

財政赤字を減らさねばならないことは、明らかですが、それには

「歳出削減」

「増税」

の二つの道があります。

 

両方と言う道もありますが、いずれにせよ

「どちらにバイアスを掛けるか」

が非常に重要です。

 

どうも、参院選の議論を聞いていると

「消費税上げと言う苦い薬の話をするのが、責任ある政治」

と言う言葉に、政治家自身が酔ってしまっている様に聞こえます。

 

実は、経済学の世界では、「歳出削減」か「増税」かと言う議論に関しては、実証研究が大量になされており、すでに結論が出ています。

 

最新のものでは、2010年の1月にハーバード大学の二人の教授が、1970年代以降のOECD諸国の行なった107の財政赤字削減策を分析した論文があります。

 

それによると、歳出削減を中心にした場合には、7割近い確率で財政赤字の大幅削減に成功しているのに対し、増税の場合には6割以上の確率で失敗しています。

しかも、歳出削減の場合には、経済成長もそこそこに出来ているのに、増税ではコケてしまっています。

 

真っ当な実証研究で

「財政赤字削減は『歳出削減』が王道」

とされているのに、

「増税で経済成長」

などと、G8やG20の場で公言してしまったのでは、相手にされるはずがありません。

 

ちなみに、イギリスの新政権は、より具体的な厳しい財政赤字削減案を発表しましたが、80%近くは「歳出削減」によるものです。

 

今回のG20では

「先進国は2013年までに財政赤字を半減させる」

と言う目標が掲げられました。

 

ところが、

「日本を除く先進国」

と言うことになっています。

つまり、真っ当な仲間だとは認められませんでした。

 

日本は、すでにギリシャを超える政府債務残高(対GDP比)を抱え、しかも

「増税で経済成長」

などと言う、聞くも恥ずかしいブードゥー経済学を首脳会議の場で披露してしまいました。

 

各国から「一人前の仲間」だと認められる訳がありません。

 

まさか

「日本は、この厳しい目標の実行を免除された」

と喜んでいる人はいませんよね?

 

子供の鬼ごっこで、小さい子や足が特別に遅い子、障害のある子でも一緒に遊べる様にと言うことで、博多では

「アブラムシ」

と言って、

「鬼にならなくてもいいよ」

と言うハンデをつけてやっていました。

 

日本はアブラムシ扱いされてしまったことになります(--)

--東京では「オミソ」とか「ミソッカス」と言うらしいですね 

2010年5月25日 (火)

リーダーとしての覚悟

社内報が送られてきました。

1面は台北オフィスのスタッフが、ボランティア活動をした時の集合写真。

ヴォータンは、このブログでも何度か触れましたが、中国南方地域に行くと、そのまま現地に溶け込んでしまう風貌をしています。

「国際都市って何?東京はやさしい街」

http://wotan.cocolog-nifty.com/blog/2006/06/post_6e15.html

 

集合写真を見ていて、

「うーーん、この中に並んでいても、自然だ、、、」

と変に感心してしまいました。

 

などとお馬鹿な話はどうでもよくて、ページをめくると、次は装甲車の前で完全武装している兵士の写真。

何とイラクの最前線にいる社員です。

 

アメリカの大学の授業料は比較的高いですから、裕福な親に恵まれない人は、ある程度働いて、お金を貯めてから大学に入ることがよくあります。

実は、軍から奨学金をもらうと言うのも、比較的ポピュラーな手段です。

 

詳しい話は知らないのですが、私の知る限り、卒業後「通算」数年間兵役につけば、返済免除となるはずです。

それで、時々会社を休んで、兵役に行く社員が出ます。

兵役と言っても、実際に戦争が起きなければ、訓練を受けて駐屯地なりどこかの基地なりに行ってオシマイと聞いていました。

 

ただ、ずい分昔の話になりますが、私の隣にいたディーラーが、その

「訓練に行く」

と言って、オフィスを離れていました。

最初の内は、顔まで完全に迷彩をほどこした3人が並んだ写真を送ってきて

「私は、どれでしょう?」

なんて言って来ていたので、

「お気楽でいいよな」

などと、笑っていたのですが、突然サダム・フセインがクウェートに侵攻し、湾岸戦争が勃発してしまいました(1990年)。

 

それから、連絡が無いので、てっきり派遣されたかと心配したのですが、ある日

「侵攻の3日前に除隊になって、ちょっと旅行してた」

とヒョコッと戻ってきて、安心したことを思い出しました。

 

しかし、この社員は間違いなくイラクにいます。

 

「安全な地域」

を条件にイラクに派遣された自衛隊員(それでも、大変だと思いますが)ではなく、まさに戦闘員として現地にいる社員です。

 

こう言うものを見ると、アメリカ人にとって、「戦争」「軍事」と言うものが、我々日本人より、はるかに身近なものだと言うことを感じます。

 

今回、中国との戦略・経済対話の為にアジアに来たクリントン米国務長官の、日本での滞在時間は3時間でした。

 

元々クリントン夫婦は、アンチ日本ですが、それにしても懸案を抱える同盟国での滞在時間としては、異例の短さだと思います。

 

「学べば学ぶほど、海兵隊の抑止力が、、」

などとと言ってしまう総理と、毎日兵士の命を掛けている国の国務長官では、話が出来なくなってしまっているのではないでしょうか。

 

しかも、辺野古に逆戻りする理由として

「韓国の艦船に対する、北朝鮮の魚雷、、、」

と、何をいまさらとしか言い様の無い発言をしていますので、ますます

「相手として不足」

と見られていると思われます。

 

日本は幸せなことに、現在「戦争・紛争」に関わっていません。

一方、世界の主要国の首脳は、何等かの形で兵士を交戦状態にある場所に送って、死者を出しています。

 

戦争反対を唱えることは、大切ですし、何も好き好んで戦争をやれと言うつもりは毛頭ありません。

しかし、現実問題として武力を行使しないと収まらない局面があることも事実です。

  

「あなたの命令で、兵士は死地に赴きますが、、」

と、問われて毅然と

「その命令を下すのが、私の使命である」

と答えるだけの、覚悟が無い人はリーダーにはなれません。

 

ブラウン首相の失言に関して書いた時に、触れた様に、その様な国の国民は、自分の子供、夫を戦場へ送る可能性を持つ人間として、厳しい目を向けて政治に向き合っています

 

地道な政治活動実績はゼロで、どの程度政治的な見識があるのか分からないタレント議員が、ぞろぞろ誕生する国では、総理にも覚悟を求めるのは無理なのかもしれません。

危うい連立(保守党と自由民主党)

日本にも保守党と言う名称の政党があったことがありますが、もちろんこれはイギリスの話です。

43歳と言う若さで、ブレア元首相の記録を6ヶ月更新して、キャメロン党首が最年少首相に就任しました。

ただ、保守党の306議席では、過半数の326議席に届いていません。

その為、自由民主党の57議席と合わせて、連立政権を樹立しました。

 

306議席+57議席=363議席>326議席

ですから、数の上では安定した連立政権と言うことが言えます。

 

ところが、この両党に関しては、理念と言うところで大きな違いがあります。

 

保守党はあくまで、独立独歩のイギリスを目指しているのに対して、自由民主党は欧州の一員としてのイギリスを目指しています。

 

例えば、老朽化したトライデント核ミサイルを更新して、独立した核抑止力の保有を目指す保守党に対して、汎欧州安全保障体制の樹立を目指す自由民主党は、更新に反対です。

当然、「統一通貨ユーロ」への参加に関しても、保守党は「不参加」、自由民主党は「参加」です。

何しろ、保守党は「英国主権法」を制定して、むしろ英国議会の権限が、大陸欧州から犯されないことを狙っています。

また、財政赤字削減に関しても、保守党が

「今年から60億ポンドの削減」

としているのに対して、自由民主党は

「2011年から」

とし、むしろ

「今年はグリーン・テクノロジーに対して31億ポンドを支出する」

としています。

 

この件に関しては、昨日

「62億5千万ポンドの歳出削減を今年から開始する」

と、保守党の公約通りとなったのですが、

「その内5千万ポンドは、教育・福祉予算として支出する(差し引き62億ポンドの削減)」

と、自由民主党の顔を立てて、やや分かりにくいものとなっています。

 

では、労働党と自由民主党との連立となったらどうだったのでしょうか?

労働党は258議席ですから、自由民主党の57議席を合わせても、この2党だけでは、315議席で過半数(326議席)に届きません。

 

実は、イギリスは2大政党と言いながら、自由民主党を含め9つの政党が議席を持っています。

内訳は、

民主統一党      8議席

スコットランド国民党 6議席

シン・フェイン党    5議席

プライド・カムリ党   3議席

社会民主労働党    3議席

緑の党         1議席

同盟党         1議席

諸派           1議席

となっています。

合計が649議席と、定数に1足りないのですが、候補者が選挙中に無くなったことで、投票が延期になっています。

 

さて、このあまり聞いたことのない名前の政党は、基本的に地方の独立を掲げている「シングル・イシュー政党」です。

 

過激派から穏健派まであるのですが、比較的穏健なスコットランド国民党、ウェールズを代表するプライド・カムリ党、北アイルランドの社会民主労働党を加えると、327議席となります。

 

実は、一時、労働党がどうしても政権に留まりたい為に、このグチャグチャな連立を狙うのではないかと言う話が出てきて、英ポンドが売られ株式にも悪影響が出ました。

 

結果的に、保守党と自由民主党との連立となったことから、この「悪魔の連立」は回避出来たのですが、やはり「理念の違い」は大きいと思います。

 

キャメロン首相がイートン校→オックスフォード、クレッグ副首相もウェストミンスター校→ケンブリッジと、典型的なエリート・コースを歩んでいますので、相性が合うのではないかと言う評価もあります。

確かに、自由民主党のクレッグ副首相は、実は保守党の欧州委員の政策アドバイザーを務めていたことがあります。

 

それでも、この両党の支持者が、「理念」がこれほどまでに違うのに、妥協しながら政策を打ち出していくことを、いつまで容認出来るのか、怪しいと思われます。

 

1974年の少数与党の時には、連立ではなく「協力」と言う形で組閣がなされましたが、結局8ヵ月後に、もう一度解散総選挙を行ないました。

その時は、2度目の選挙で労働党が単独過半数をとったのですが、今回は、

「何度選挙をやっても、どの党も単独過半数をとれない」

と言うリスクがあります。

 

イギリスの政治動向には十分に注意が必要だと思われます。

 

えーーーと、日本は、、、、っと、、(_o)?  (o_)?

テクニカル分析/チャート分析って何?(外為市場の嘘:再録)

ヴォータンが、このブログを始めたのは2006年の5月。

当時、外国為替証拠金取引と言う形で、個人投資家が本格的に外国為替市場に参入して来ていました。

それに便乗する形で巷にあふれ出した「為替本」のたぐいが、あまりにひどいので、不快だったのですが、現役時代は仲間内で愚痴ったり、馬鹿にしたりするのがせいぜいでした。

その後、外国為替取引の世界から一度足を洗ったことで、初めてヒマになったので、正しい情報を提供して対抗しようとして、このブログを始めたと言う訳です。

最近は、あんまりひどいものは、さすがに減っていますが、依然として勢力を保っているのが、このテクニカル分析/チャート分析と言うものです。

 

ヴォータンは、テクニカル分析/チャート分析と言うものに、極めて否定的です。

 

ところが、世の中には「テクニカル・アナリスト協会」等と言う団体まで存在しています(当然任意団体、NPO法人ですが)。

 

2006年当時のブログに書いたのですが、ヴォータンはテクニカル分析/チャート分析は「占い」の仲間だと思っています(と言ったら、真面目な占い師の皆さんに怒られそうですが、、、スミマセンm(--)m

 

実は、以前書いた「テクニカル分析批判」を再録しようと思ったのは、ご存知の方も多い藤巻健史氏が、やはり最近の著書で、まったく同じ意見・見方を披露していらっしゃったからです。

 

++++++++「金融情報」はこう読め より++++++

私はチャートが大嫌いなことで有名です。

私がチャートを信用しない理由には2つあります。

1つは、チャート分析はコンピュータにデータをインプットして、アウトプットを取り出すという考え方に似ていると思うからです。

(中略)

大きく儲かる時は、マーケットが大きく動く時です。(中略)プログラムを変えないといけない時です。

プログラムを同じにしておいて、過去のデータをいくら入れてもダメだと思うのです。

2つ目の理由は、科学的だと思えないからです。

+++++++++++

として、血液型分析を信じるのは、世界中で日本人だけ(韓国もそうだと聞いたことはありますが)であり、それと同じだと斬り捨てています。

 

さらに、ヴォータンと全く同様に、長年の経験から一言。

+++++++++

私が勤務していた頃、JPモルガンも高いお金をかけて豪華なチャートルームを作ったことがあります。でも、結局2~3ヶ月で撤去されてしまいました。

有名なチャーチストを雇ったのですが、すぐいなくなりました。

われわれリスクテーカーは誰一人としてチャーチストの言うことを聞かなかったからです。

私の知っているシニアのリスクテーカーで、チャートに頼って勝負をしていた人はいません。

少なくともJPモルガンには誰もいなかった。

ヘッジファンドのオーナーでも、私の知る限り1人もいませんでした。

彼らに話をする時に、チャートの話をしたら、それこそそれ以降誰も私の話を聞いてくれなくなっていたのだろうと思います。

(中略)

マーケットは深遠で怖い存在ですから、何かに頼りたくなる。

誰誰さんの言うこととか、チャートとかに頼りたくなるものです。

一緒のおまじないというか宗教なのです。

頼るべきは自身で培った経済とか金融の知識だと思います。

+++++++++++++

 

はい。

全く同感ですし、藤巻氏同様に、ヴォータンも、チャートに頼って勝負をして勝ち続けた(この世界で生き残った)ディーラーやヘッジ・ファンドは知りません。

30年近くマーケットにいる人間が、二人もそう言っているんですから、そろそろ信じて頂きたいんですが、、、、

 

以下、再録させて頂きます。

+++++++++++

外国為替市場の嘘(Part II):テクニカル分析って何?

http://wotan.cocolog-nifty.com/blog/2006/05/part_ii_640c.html

「えびちゃん」って知ってます?

倖田來未の時には、

「名前が読めない」

「歌を知らない」

「顔が分からない」

の三重苦だったんですが、今度はちゃんと世間についていってた、、、、、つもりでした。

しかし、、、ゆうべの会話

 

ヴォータン「えびちゃんのフルネームって何だ?」

娘     「ン?えびはらゆり。」

ヴォータン「へぇーーー、芸名までタイアップして『エビ』にしたんだ。

       マクドナルドの『シュリンプバーガー』の宣伝やって売れ

       たからか?」

娘     「う、それを言うなら 『えびフィレオ』。 しかも、順番が逆。

       蛯原友里って名前でCanCamのモデルやってて人気が

       出たから、マックが商品の名前に引っ掛けて使ったの。」

 

ついでに、昨日まで CanCa「n」 だとン十年思ってました。

CanCa「m」 だって、みなさん知ってました(^^;)?

 

いかん。また脱線しました。娘がCanCamの「占い」を見てるのを見て、

「あ、『チャート分析=占い』って話を書かないと、、、」

と思ってたんでした。

 

ヴォータンは、テクニカル分析に関しては、極めて否定的です。

取引手法としては失格ですし、ましてやテクニカル分析で相場を予想することは

「占い」

と同等だと思っています。

これがまた良く似てるんですよ。

 

実は、ヴォータン自身は一時期ものすごくテクニカル分析について勉強しました。

本を読むだけでなく、セミナーと言うセミナーに出まくり、優秀なテクニカルアナリストの話が聞けると聞いては、香港まで飛行機代を使って出かけてました。

PCでプログラミングして、トレーディングモデルを作ったり、、、、

 

(結論)

チャートですから、地図です。過去の推移を見て、今の相場の水準がどのレベルにあるのかを確認することにだけ使って下さい。

 

1.分析としての有効性の検証が無い

もし、本当に有効なものなら、

「儲けよう」

と鵜の目鷹の目で狙っている世界中の投機家・投資家達が見逃す訳がありません。

その証拠に、ファンダメンタルズ分析や、各種の運用手法に関しては、どの市場に関しても山ほど研究論文が出ています。

 

もちろん

「研究論文が出てるから有効」

とは言えませんが、少なくとも有効性の検証をきちんとすることは、

「分析手法」

と謳う限り最低限必要なことだと思います。

 

「テクニカル分析による予想」

とか、

「テクニカル分析のルール」

と言うものは、巷に氾濫していますが、その有効性をきちんと検証した研究論文どころか、検証作業がなされたメモすら寡聞にして知りません。

25年この世界に棲んでるんですけど私だけが見なかったんでしょうか??

 

テクニカルアナリストと称する、もしくはテクニカル分析を「提供」する人間は、少なくとも過去の予測とその結果について検証すべきでしょうね。

 

「サポートを切れたと思ったら、これはだましに終わった。よって、依然としてトレンドは有効で、ターゲットは○○円、、、」

 

なんて言われても、サポートを切れた時に損切りして投げたヴォータンは、、、、、、(--)

 

2.取引手法としての有効性の検証が無い

テクニカル分析は、

「予測」

「取引手法」

と言う二つの面を併せ持っています。

 

トレンド相場ならトレンド系(移動平均線など)、レンジ相場ならオシレーター系(RSI、ストキャスティクスなど)を使い、線が交差したらとか、○○%になったらと言う取引手法をとります。

 

テクニカル分析のセミナーで

「ご質問は?」

と言われて、ヴォータンが必ず聞いたのは、

 

「トレンド系とオシレーター系があることは分かりました。」

「テクニカル分析は、

『すべての情報は価格に反映されている。よって、人間の恣意的な判断が入らず、純粋な分析が可能』

と言うのが根本思想だと思いますが、

『今の相場がトレンド相場なのかレンジ相場なのかを判定するテクニカル分析』

はどれですか?」

 

嫌われましたね、、、、、、、

まともに答えた講師、答えられた講師は皆無でした。

 

ヘッジファンドが使っているような、ロングショート、ペアトレード、スタットアーブ、レラティブバリュー、、など諸々の投資手法に関しては、少なくとも

「取引手法としての有効性と問題点」

の検証がなされています。

 

しかし、ギャンアナリシスも含めて、テクニカル分析は取引手法としての有効性の検証がなされていません。

 

3.そもそもの思想がおかしい

「マーケットのすべての情報は価格に反映されている。よって、その動きをつぶさに観察・分析することで人間の恣意的判断がはいらない、純粋なマーケットの予測が可能」

と言うのがテクニカル分析を信奉する人達の主張の根拠です。

 

そう言われると、

「なるほど、すべては価格に反映されているんだ。しかも価格=数字なら、○○円って形できちんと出るから正確だ。」

と思いがちですが、

「過去の取引の記録としての数字」

があるのは当たり前であって、これから起きることまで読み込む訳がありません。

 

思い出すだにおぞましいですが、

<「911」の時にテロリストが旅客機をオフィスビルに突っ込ませ、ドルが急落するという事象を「事前」に読み込んでいた>

とはとても思えません。

 

4.黄金律?言葉の遊び?素人を幻惑するテクニカルターム(特殊用語)

(1)数字の魔術=黄金律を使えばそりゃ誰だって出せますよ

テクニカル分析には、色々な宗派がありますが、一番驚くのは黄金律派です。

フィボナッチ級数がうんぬんで、レオナルド・ダ・ヴィンチも、モナリザも、ミロのビーナスも、61.8%がどうの38.2%がどうの、よってターゲットは○○円。

 

歴史的偉業に裏打ちされていて、しかも価格がいくらであるべきかちゃんとピタッと数字を出してくれます。

しかも小数点以下なんとかまで。

そりゃ、計算式を持ち出せばそうなりますが、その正確性・有効性についての検証がなされたことはありません。

 

(2)言葉の魔術

「○○日移動平均線が△△円にあり、ここがサポートとなる。ここを切れと、大幅な下げになり、次のサポートは××円。逆に、レジスタンスは、、、、」

これ、何も言っていないのと同じなんですよね。

何故、サポート(またはレジスタンス)となるかと言うことに関して何も言ってません。

○○日移動平均線の有効性の検証も、統計的になされたものではありません。

 

しかも、そのサポートが

「前回の安値と前々回の安値を結んだ線の延長」(これ、正しいルールですよ)

だと聞いても、何故サポートなのか論理的に説明出来るとは到底思えません。

 

聞いている方は、テクニカル分析が本業ではありませんから、なにやら難しそうな

 

「ボリンジャーバンドが、、、、ストキャスティクスが、、、61.8%が、、、、半値八掛け五割引、、、、オシレーター系が、、、、ポイントアンドフィギュアが、、、、塔婆が立って、、、、RSIが、、、、ゴールデンクロスが、、、、ウィリアム%Rが、、、、首吊り線が出て、、、、一目均衡の雲が出て、、、、月が出た出た♪月が出た♪♪」

 

分かるわけ無いですよね。でもその反証をする訳ではありませんから、

「フンフン」

と聞くしかありません。

 

つまり、電話なら顧客としゃべっている時間を埋める道具、文章ならスペースを埋めただけです。

 

これって、「占い」に似てませんか?

 

予想すると言う点でもそっくり、検証出来ないと言う点でもそっくり。

 

じゃあ、「ヴォータンは見てないのか?」って?? 

 

見てますよ。地図を見ないと自分がどこにいるか分かりませんからね。市場の状況を観察する為に見てますよ。でも、それだけです。

 

リスクを取りに行く時は、誰でも不安ですからなにか拠り所が欲しいものです。

本当は自分は

「買いだ」

とか

「売りだ」

と決めていても、実際に手を出す時には勇気が要ります。

 

その時に

「ポン」

と背中を押してくれると言うものなら、テクニカル分析でも神田明神のおみくじでもはたまた黒ネコでもいいんですね。

 

テクニカル分析が有効だと主張するみなさん、まさか

「みんなが見てるから有効だ」

なんて言わないで下さいね(--;)

 

ちなみに、テクニカル分析のみでリスクをとった人が四半世紀を生き抜いた姿をヴェータンは見たことがありません。

 

経済物理学の発見 Book 経済物理学の発見

著者:高安 秀樹
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この高安さんという人は、物理学の分野の方です。市場の動きの分析を物理学の手法をベースに科学的にやろうという極めてまともな試みをされています。

後半の「所得」とか「通貨」に関しての考察では、基礎的な経済学的知識の不足を感じますが、前半のコンピュータを駆使した市場取引の統計的分析は非常に面白いものです。ディーラーが「勘」としてやっていたことを「検証」してくれています。

余談ですが、この高安氏もチャート分析に関しては

++++引用(123ページ)++++

このようなパターンを詳しく書いたような書籍も多数出版されていますが、ほとんどの本では、うまく適用できた場合だけを紹介し、どのような確率でそのパターン推定の方法が有効であるかを客観的に分析したものは見たことがありません。過去のデータに対して、何%の確率で推定方法がよい結果を出したのかまで明記してあれば、その結果は、科学的なものになります。科学的な分析をした本が増えてくることを期待します。

++++引用終++++

と、書いていらっしゃいます。

要するに、「科学的ではない」と、、、、、、だから「占い」

+++++++++再録 終わり++++++++

2010年5月24日 (月)

ブラウン元英首相の失言

イギリスの総選挙では保守党が勝ったものの、単独過半数を取れず、自由民主党との連立政権を組むことになりました。

自由民主党が得票率23%で、議席率では8.8%となったことから、死票の多い単純小選挙区制の弊害を感じた方も多いと思いますが、その辺りの話は、あちらこちらで指摘されていますので、パスします。

 

「連立だから、必ずしも不安定ではない。私の政権も連立政権です」

と、お祝いの電話で話したと語った総理大臣を見て、恥ずかしさのあまりTVを消してしまいましたが、、、

 

今日は、日本でも一時報道されたブラウン首相の失言問題に関して、発生直後に某メディアの知り合いからコメントを求められて、返信したメールを再録させて頂きます(一部、記事になっています)。

ちなみに、彼からの質問は

「あの程度の発言で、大きな影響が出ると思うか?」

でした。

++++++++++++

ブラウン英首相の発言は、選挙戦に深刻な影響を与えると懸念しています。

理由は以下の3点です。

bigotと言う単語

もちろん、これは宗教や政治、人権に関して頑迷な人と言う意味なんですが、当社の英語国民に確認したところ、

「普通の意味はそうなんだけど、この使い方だと、相手をひどく非難していることになる。皆さんも知っている典型的な差別用語のracistよりもひどい語感がある」

と言っていました。まあ、一国の宰相が他人を評価して使ってよい言葉ではないそうです。

 

②再犯

記事にもある通り、ブラウン英首相の評判は

his reputation as arrogant, bullying and bad-tempered.

です。

日本ではどの程度報道されたのか定かではありませんが、昨年の11月頃に

「戦死者の遺族に宛てたお悔みの手紙に、重大な誤字、誤記があり、遺族が激怒した」

と言う事件がありました。

 

イギリスでは、戦死者に対して総理大臣が、「直筆のお悔みの手紙を出す」との習慣があるとのことです(私も、11月の事件があるまで知りませんでした。もしかしたらブラウン英首相だけがやっているのかもしれませんが)。

 

その手紙で、戦死者の名前を間違った(JanesJames)上に、文章にも誤字が目立っており、(condolence:おくやみ と言う重要な言葉のスペル・ミスもあったらしいです)、しかも「書きなぐった様な筆跡」であった為、遺族が激怒したと言う事件です。

ちょっと、気の毒なのは、ブラウン英首相は、子供の時に片目を失明しており、残りの目の視力にも障害がある為、どうしても「悪筆」となりがちなことです。

ただ、その後、ブラウン英首相自身が電話をして謝罪しているのですが、その電話の録音が公開されて、問題が深刻化しました。

ジェーンズ夫人が

「英軍のヘリコプターなどの装備の不備が無ければ、息子は死ななかった」

と問い詰めた時に、

「十分だった」

と強い調子で答えてしまいました。

当時、議会では、アフガニスタンでの戦争目的が不明確、且つ派遣軍の装備が不十分とのことで、保守党から攻撃を受けていました。

 

それだけに、思わず「十分」と語気を強めてしまったのでしょうが、

「イギリスの地上軍は、同じアフガンのアメリカ軍と比較しても、明らかに空からの支援が不十分」

と言うのは、共通認識となっていたそうです。

 

その為「arrogant」「bullying」と言う印象だけが残ってしまいました。

そこへ、今回の発言ですので、「またか」と言う印象が強いと思われます。

柔道で言う「合わせ技一本」で負けとなるかもしれません。

 

③興奮した発言

仰る通り、単語の選び方に問題があったにせよ、単に

「彼女の偏見はひどいな」

程度だったら、それほど大きな問題とはならなかったと思います(色々な意見があるのは当然ですから)。

ただ、私も1回しかテープを聞いていないのですが、その前後に

Disaster!

「誰があんな人を相手に選んだんだ」

と側近に対して、強い調子で文句を言っている声が聞こえました。明らかに「興奮」している様子が分かりました。これは、彼のもう一つの

bad-tempered(気難しい、短気)」

と言う評価を強めてしまったと思われます。

しかもこれは、2004年の民主党大統領予備選で、それまで絶好調だった、ハワード・ディーンが、アイオワ州の党員集会(つまり一番最初ですね)で予想外の3位となった時に、いくつかもの州の名前を次々に挙げて

「負けるもんか!イエー!!」

と叫び続ける映像が報じられた途端に、支持率を激減させたことに通じると思います。

つまり、「冷静さを欠く人間はトップにはなれない」と言う、冷徹な市民の評価です。

 

これは日本人としては、やや理解がしづらい(私は、ハワード・ディーンが叫ぶのを見て、「これは元気だ。へこたれない人だ」と思ってしまった方なので)のですが、大統領と首相と言う違いがあっても、自分自身、自分の夫や子供が、その命令により戦地に赴くことが有ると言う意識が、

「冷静さを欠く人物」

を嫌う背景にあるのだと想像しています。

その意味で、車に乗り込むなり、即座に側近をなじる声が放送されてしまったのは、大きなマイナスだと思います。

 

おまけですが、車に乗る直前まで

「お話しできて良かった」

と、ニコニコと彼女に手を振っていて、乗り込んだ瞬間に

Disaster!」

と言ってしまったので、二枚舌的な印象も与えてしまったと思います。

 

あそこは、愛想笑いや手を振ったりせずに、

「厳しい指摘だが、重要な問題だと思う」

とでも言って、少し難しい顔をして車に乗り込むべきだったと思います。

さっきから、色々と外電を見ているのですが、「すぐに謝罪に行った」と言う点は、評価されているようです。

+++++++++++++++

より以前の記事一覧